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『iGOシステム』とは?
『iGO システム』 とは?
マウスピース型矯正装置を用いた矯正治療法の一つである、インビザラインシステムを提供するアラインテクノロジー社が開発した、新しいシステムの矯正装置です。
名称は”iGO(アイゴー)”といいます。
名前の由来は「インビザラインゴー」からきています。
インビザラインとiGOは何が違うのか。
インビザラインシステムとiGOシステムで用いる矯正装置に違いはありません。
マウスピース型矯正装置の使用できる枚数と動かせる歯に制限があることが大きな違いです。
iGOシステムで用いられるアライナーの枚数は20枚です。
動かすことのできる歯は前歯から第二小臼歯(前から5番目の歯)までですから、インビザラインとは異なり、奥歯から動かすような治療はできません。
主に、前歯の矯正(部分矯正)向きの矯正治療システムです。
iGOシステムによる部分的な前歯だけの矯正治療では、しっかりと治らないのでは?そんなことはありません。
奥歯の向きや位置に特に問題が無い場合には、前歯のみの矯正治療で十分なケースが多くあります。
前歯の凸凹、軽度の開咬(上の歯と下の歯が噛み合わない)、軽度の過蓋咬合(上の歯と下の歯の噛み合わせが深い)の症例ではiGOシステムでも十分に治すことができます。
実際にiGOシステムの適応になるかどうかは、専用のアプリや光学印象を用いたケースアセスメントいう症例評価で、それぞれの症例に対してiGOシステムを推奨するか否かの判定を行うことができます。
ケースアセスメントはiPhone(iPad)で使用できる専用のアプリ(インビザラインフォトアップローダー)もしくは、iTeroと呼ばれる光学印象装置を用いて行います。
このケースアセスメント機能を使用できるのはiGOシステムのライセンスを持っているドクターがいる医院になります。
患者様がアプリをダウンロードしても使用することはできません。
この『iGOsmile』でiGOシステムを導入している、お近くの医院を探してみましょう。
ケースアセスメントでは患者様が、どのような歯並びにしたいか(主訴)を入力して、その症例の難易度を判定します。
ご自身で気になっている歯並びで治したいところ(デコボコ、スペース、顎の幅、咬み合わせの深さ、上下の咬み合わせの関係、前歯の突出感)にチェックを入れます。
アプリでアップロードした歯並びの写真をもとにiGOシステムでの治療が推奨されるか否かの判定が行われます。
その結果は数分でアプリ上に表示されます。
iGOシステムでは被せ物などの治療を行う前に、前処置として歯の位置を整えておく矯正治療にも最適です。
インビザラインシステムと同様に、iGOシステムでは、シミュレーションによって歯の位置を細かく設計することができます。
前歯の審美的なバランスをよくするために、被せ物や張り合わせるタイプの歯の修復物を用いることがあります。
iGOシステムで適切な歯の幅や角度をコントロールすることで、前や横から見たときの仕上がりの審美性を向上させることができます。
部分的に歯を失った方で、インプラント治療を行う時にもiGOシステムを活用することができます。
歯を失った部位にインプラントを埋入させる時にしばしばスペース量が適切ではない場合があります。
これは歯を失ってスペースができたところに隣にあった歯が倒れこんでくるためです。
そこで、インプラントを埋めるために必要なスペースを再現するために、iGOシステムを用いて幅を回復するための矯正治療をすることもできます。
一度、矯正治療をしたけれど、また歯が動いてきた、更に歯の並びを変えて見た目を良くしたいなどの審美性の高い要求にもiGOシステムは対応することができます。
3次元の歯並びシミュレーションを使用して、事前に納得のいく見た目になるまで、歯の位置を変えることができるのも特徴と言えます。
歯の位置や角度をほんの少し変えるだけでも、笑顔の印象が随分改善されることがあります。
自分にとって満足のいく歯並びを得るために、シミュレーションの再生を何度でも行うことができるので、是非担当医とご相談ください。
iGOシステムは、マウスピースの枚数が最大で20枚までとなっており、仮に1枚のマウスピースを10日間で交換するとして、治療期間は約半年になります(患者様の症状により治療期間は前後することがあります)。
何らかの理由で歯の動きが悪くなり、途中で追加することになったとしても、1年を超えるようなケースはほとんどありません。
多くの場合、3~6ヶ月の治療期間になります。
そのため、治療期間が負担になることはほとんどないでしょう。
iGOシステムの費用は他の部分矯正と同様に、全体的な費用は抑えられる傾向にあります。
概ね、全体的な矯正コストの半額程度と考えていいでしょう。治療期間と同様に半分くらいになると考えるとわかりやすいかもしれません。
費用については装置料、検査料、調整料など医院ごとに違うので、事前に問い合わせてみることが重要です。
iGOシステムと他の部分矯正の比較
部分的な矯正治療に用いられる矯正装置には、いくつかの種類があります。
その中でiGOシステムと同じようにマウスピース型のものも数種類あります。
ただ、iGOシステム以外のマウスピース矯正装置は、iGOシステムのようなデジタル対応しているものはほとんどありません。
マウスピース型矯正装置では、その設計、作製(治療計画)を主に手作業で行っているため、細かな歯の移動を行うことが難しいです。
また、iGOシステム以外のマウスピース型矯正装置では少しずつ歯を動かすたびに歯型を採ることが多いため、約1ヶ月毎に通院し歯型を採り、装置が出来上がるのを待つという繰り返しになります。
そのため、通院頻度が多くなる傾向にあります。